
国際情勢の緊迫化を背景に、化石燃料の安定供給をめぐる不確実性が改めて高まっています。とりわけ中東情勢の不安定化は、石油や天然ガスなどの海外資源に大きく依存してきた日本にとって、エネルギー安全保障のあり方を見直す重要な契機となっています。
エネルギー価格の上昇は、電気代やガス代にとどまらず、食料品や日用品、物流コストなど、私たちの暮らしのあらゆる場面に影響を及ぼしています。止まらない物価高の背景には、エネルギーを海外からの輸入に大きく頼る日本の構造的な課題があります。
こうした中で、太陽光や風力などの再生可能エネルギーは、気候変動対策としてだけでなく、国内で生み出すことのできるエネルギーとしても重要性を増しています。化石燃料への依存を減らし、エネルギーを安定的に確保していくために、再エネ政策をどのように位置づけ直すべきなのでしょうか。
このウェビナーでは、エネルギー政策・産業政策の分野で幅広い知見をお持ちの橘川(きっかわ)武郎先生をお招きし、エネルギー安全保障の観点から、化石燃料輸入依存のリスク、国産再生可能エネルギーの意義、そしてこれからの日本のエネルギー政策のあり方について、分かりやすくご解説いただきました。
約1時間で効率的に学べるウェビナーです。
エネルギー価格の高騰や再生可能エネルギー政策に関心のある方、日本のエネルギーのこれからについて考えたい方はぜひご覧ください。
【ウェビナーの重要なポイント】
日本のエネルギー安全保障の「盲点」(07分49秒〜)
石油、ナフサ、化石燃料ガスそれぞれの中東依存度と備蓄制度の違い。ナフサとガスに備蓄がない理由とは
今の政策の問題点と、本当に必要な対策(15分26秒〜)
ガソリン補助金は「ボタンの掛け違い」。省エネと再エネを中心とした構造改革が必要である理由
オイルショックの教訓と今(16分44秒〜)
1973年の第一次オイルショックでの日本の学びとは。ホルムズショックがエネルギー構造を変えるチャンスである理由
数字で見る原子力の現実(30分44秒〜)
現在稼働中の15基、廃炉決定済み21基。次世代炉の実用化には最低でも2兆円かかる。
「再エネは高い」という日本の誤解(32分05秒〜)
「再エネは高い」と思い込む人が多い日本。太陽光のコストをめぐる政府試算から導き出されるエネルギー価格の実態
Q&A(49分19秒〜)
太陽光パネルの中国依存をどう見る? 補助金の使い道、EVシフトの行方など、参加者からの質問に橘川先生が回答
【講師】

橘川 武郎 先生
国際大学学長。東京大学名誉教授。一橋大学名誉教授。
エネルギー政策、産業政策、経営史を専門とし、日本のエネルギー産業や電力システム改革、再生可能エネルギー政策などについて幅広く研究・提言を行っている。
日本のエネルギー政策をめぐる制度的課題や産業構造、脱炭素社会への移行に関する議論に精通し、政府審議会等でも多くの知見を提供してきたエネルギー政策研究の第一人者。